映画『犬王』動画を無料でフル視聴！NetflixやHulu/Amazonプライムで配信してる？

てまり

40代女性

音楽と作画に特に力を注いだアニメーション映画でした。能楽や室町時代の文化、琵琶法師の音楽などに関する知識がなければ、挿入歌のメロディーが単調に感じるかもしれませんが、主人公を演じるアヴちゃんと森山未來さんの歌声は素晴らしく、単調さを軽々と上回っています。また、雪や風、水などの自然を描いたシーンはとても味わい深く、昔の人々が自然を愛で、歌や詩を残していたことを実感できます。クライマックスの歌唱シーンでは、「ボヘミアン・ラプソディ」を観たときのような圧倒的な感動を覚えます。犬王の父親を演じた津田健次郎さんは、情けなく、切なく、憎たらしいのに魅力的で、さすがでした。

にる

30代女性

『犬王』は、原案・古川日出男、監督・湯浅政明、脚本・野木亜紀子、キャラクター原案・松本大洋、音楽・大友良英の豪華な製作陣によって制作されました。ビジュアルやCMが公開された時点で、製作陣が豪華で気合が入っていることが伝わり、期待が高まりました。犬王役にはアヴちゃん（女王蜂Vo）、友魚・友一・友有が森山未來を演じています。こちらも期待が高まりました。そして、内容も期待以上で、ロックンロールな要素に魅了されました。監督はインタビューでも語っていましたが、「その時代の人たちは自分の中にある感情を表現するために、様々な方法を駆使したことでしょう。だから、現代に見たとしても、そういったことがなされていなかったとは言い切れない」とのことです。また、これはテレビシリーズ『平家物語』の後日譚であり、続編でもあります。そのため、作中で語られている話や、背景や事実関係を調べた上で見ると、何倍も面白くなると思います。さらに、作中曲にはアヴちゃん様の書き下ろしの歌がたくさん使われているため、女王蜂ファンの方は歌を聴きに行くだけでも大いに楽しめると思います。

月森

40代女性

芸術に取り憑かれた人々、生前は人であった者もいれば、天（この世にはいないもの、人ではないもの、神と呼ぶ者もいるかもしれない）になった者もいる。彼らは自分が受け止めた確かな形を、永遠に残そうとして奮闘し、その意欲、闘志、情熱、執念……それらが常人が理解できないほどの凄まじい意気で形作られていく。その狂信がスクリーン上で形を成し、圧倒的な迫力で観客に訴えかける。

劇中の歌は耳に心地よく、音源が欲しくなるほどだ。そんな中、友有と犬王の選択の違いが興味深く、それぞれ違うようで実は……という最後の答え合わせは爽快で痛快だった。芸術に憑依された人々の末路は、こうでしかない。彼らは何かに取り憑かれ、魅了された人々の凄まじい姿に圧倒されつつも、最後にはその情熱に押しつぶされて気づけば涙している作品だ。

ジャガイモトマト

20代男性

犬王のCVを務めるアヴちゃんが歌う「腕塚」を筆頭に、この映画のミュージカルパートはただひたすら圧巻であった。舞台となっている南北朝時代を生きる人々が、日常生活で出す音に耳を傾けておくと、この映画のミュージカルパートを楽しむ上で良いスパイスとなる。また、ものづくりの面に注目して映画を見ていたとしても、モブキャラクターたちがどのような仕掛けを活用して、素晴らしい体験を提供するために努力しているのかが表現されている。映画を見た後は、サウンドトラックをCDで購入するかストリーミングで再生することで、楽曲を聴くことができます。その際には、映像と一緒に脳内で楽曲が再生されることでしょう。一方、映画は時代が時代だからか、「表現」に対して受け入れることや淘汰すること、その際にどのような影響が起こるのかを繊細に表現しています。現代の「表現」をめぐる問題に対して、自分の考えを持つという意味でも、この映画は良い資料になるでしょう。

きき

20代女性

愛と魂を深く感じることができる、とても素晴らしい作品でした。アニメーションだからこそできる演出や表現の数々、しっかりと伏線が引かれていて繋がっているストーリーの内容、個性豊かなキャラクターたち、すべてにおいて完璧で絶妙でした。史実をベースにしながら自由に描かれている創造性は、時代に合わせたレベルを大切にしています。また、時代の残酷さを見せずに熱狂を表現する完璧さも兼ね備えています。特に、幕府によって犬王たちが作り上げたものが潰されていくシーンには胸が痛み、苦しい思いをしました。そのシーンはとても印象的で、忘れられませんでした。音楽とその場面におけるシーンがマッチしていたり、涙腺が崩壊してしまうような場面もあり、ハンカチの用意も必須です。

タケ

50代男性

この作品は、義経に敗れた平家の三種の神器が海中に眠る室町時代を背景にしています。能楽師の息子で、「呪い」により特殊な容姿をしている少年が、友魚と出会うことによって、魂が共鳴し、自分のことを「犬王」と名乗ります。この2人が、それぞれの才能を活かして、室町時代の民衆を熱狂させていきます。これは彼らの使命であると言えるでしょう。「犬王」は、芸を極めていくうちに、「呪い」から解放されていきます。青年が琵琶を奏でると、犬王は最高のパフォーマンスで民衆を惹きつけました。この作品は、勝手な私のイメージですが、まさに日本のロックミュージカルのように感じられました。全編を通じて悲しくて辛い話ではありましたが、友魚のことを犬王が迎えに来てくれたことは本当に良かったと思います。私は上映が終わってもしばらく号泣してしまいましたが、逆にこんな素晴らしい作品に出会えたことに感謝しています。